短歌連作五首 海豚

 

   海豚

丸地卓也

小説に知りにし死臭なる言葉ドクダミを抜くとき思い出づ

空からの視点に除草剤を撒く直ちにではなくやがて死は来ぬ

護衛から駆逐へ船は名を変えて海から海へ売られゆくらし

年老いし海豚は溺死をするという船にも然り飛躍に非ず

五月雨が躑躅を溶かし道端に匂いの濃ゆくわれ立ち止まる