短歌連作五首 夜更かし

 


夜更かし

丸地卓也

しばらくに台風一過巣から発つ燕の飛跡を目で追いており

緑茶葉の出し殻を捨つ夜になると厨の特に足元の冷ゆ

「尚古趣味」発せしも誰も伝わらずかくゆえわれは尚古趣味持つ

蛍光灯も滅びるらしき白秋の詩にありしアーク灯のようなる

電燈の灯るよろこびから遠きわが夜更かしは身体に響く