チョコレートのジレンマ

 チョコレートのジレンマをご存知だろうか。知らないのも当然。筆者が最近発見した心理現象だからである。チョコレートと名がついているがあらゆるものに応用可能で、名前ほど甘くないのが世知辛いところだ。
 例えばフォンダンショコラやチョコレートアイスなどを食べたとしよう。きっと濃厚なチョコだとか、とろとろしている、あるいはパリパリしているなどチョコ感を楽しむであろう。チョコが濃く、チョコ感が強いほうがより良いように思われる。同じように例えば苺のタルトや苺のアイスも、甘すぎず苺のつぶつぶを感じられるものが良しとされる。
 そこで食べ手はふと思うのだ。普通にチョコレートを食べればいいのではないか、普通に苺を食べたほうがいいのではないだろうか。たしかに、チョコレート、それもハイカカオチョコレートなどを食べたほうが美味しさだけではなく、健康にいい。同じように、苺だけなら脂質も糖質も抑えられ、健康にいい。
 では、いま美味し美味しと食べているものは何なのか。この答えが出せないのがチョコレートのジレンマである。なお類似している概念にメロンパンや、スイ○バーがある。一見似ているが、メロンパンを食べるときはメロン感を期待しているひとはいない。スイ○バーもスイカとは別の美味しいアイスになっている。